マンション投資基礎知識

不動産投資ローンの返済期間は長期と短期のどちらが有効?メリットとリスクを比較

不動産投資はローンを利用して資金を確保するのが一般的です。しかし、どのようにローンを組めば利益を出しやすいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。

不動産投資ローンの返済期間は、毎月の利益額を左右するため、事前にシミュレーションをしながら判断するのが有効です。

長期返済と短期返済とには、それぞれどんなメリットやリスクがあるのか、比較して解説します。

返済期間で毎月の返済額はどれくらい変わるのか

不動産投資ローンの返済期間は、毎月の返済額に大きく影響します。結論からお伝えすると、返済期間が長期間になるほど、毎月の返済負担は軽くなります。例えば、3,000万円を30年で返済する場合と、20年で返済する場合との比較は以下の通りです。

  • 3,000万円を30年で返済する場合の毎月返済額

3,000万円 ÷ 30年 ÷ 12ヶ月 = 約8.3万円

  • 3,000万円を20年で返済する場合の毎月返済額

3,000万円 ÷ 20年 ÷ 12ヶ月 = 12.5万円

上記の計算は支払金利を考慮していないため簡易な計算です。しかし、返済期間30年と20年とでは、毎月の返済額に約4万2千円の差がつきます。不動産投資ローンの返済は家賃収入を原資にするため、家賃収入の金額次第では、返済期間が短期になるとキャッシュフローが赤字になってしまうことも考えられます。

キャッシュフローとは、毎月の家賃収入から各種経費やローン返済額などを差し引いた後の手残りのことです。不動産投資ローンを利用する場合は、物件を購入する前にキャッシュフローのシミュレーションをするのが重要になります。

不動産投資ローンの返済期間に影響する要素

不動産投資ローンの利用を申し込む際には、契約者はローン商品の設定に合わせて返済期間を選択可能です。しかし、実際の返済期間は金融機関の審査によって決定されます。金融機関の審査では、何が返済期間に影響するのか解説します。

契約者の年齢

不動産投資ローンの返済期間に影響する要素の1点目は、契約者の申込時年齢と完済時の年齢です。申込時の年齢が若ければ、完済時の年齢も若くなります。また、どちらの年齢も若い方が審査には有利です。

すでに解説した通り、不動産投資ローンの返済は物件運用による家賃収入を原資にします。このため、運用で空室が発生した場合は、給与収入など他の収入からの返済が必要です。

例えばサラリーマンの場合は、60歳や65歳になって定年を迎えると、給与収入が大幅に下がります。完済時年齢が65歳を超えている場合は、希望の返済期間よりも短い年数を提示される可能性があるので要注意です。

購入物件の法定耐用年数

不動産投資ローンの返済期間に影響するポイントの2点目は、購入する物件の法定耐用年数です。法定耐用年数とは、物件の用途や構造ごとに国が決めている耐用年数のことです。例えばRC造の住居であれば47年、木造の住居であれば22年の法定耐用年数が定められています。

※参照:国税庁
https://www.keisan.nta.go.jp/h30yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/taiyonensutatemono.html

例えば、築10年の中古マンションであれば、大半の場合は47年から10年を差し引いた37年を最長とした返済期間が提示されます。

築年数が法定耐用年数を過ぎても、建物が突然崩壊するなどのことはありません。法定耐用年数は、あくまでも税金などを計算するため便宜的に定められています。しかし、法定耐用年数を過ぎた不動産に担保価値を認める金融機関は少数派です。

返済期間でメリットとリスクを比較

返済期間が短い場合と長い場合とでは、メリットやリスクにどのような違いが出るのか比較します。

短期間返済のメリット

不動産投資ローンを短期間で返済するメリットは、支払利息の総額が少なくなることです。同じ金額を借り入れて繰り上げ返済をしない前提で比較すれば、返済期間が短いほど支払利息は少なくなります。また、短期間で負債が減るので、保有資産が増えるスピードが早いとも言えます。

なお、例えば老後の年金対策など、長期間経過後の家賃収入を期待している場合は、返済期間を短くして先にローンを完済するのも1つの方法です。不動産投資では、築年数が浅いほど高い家賃を設定できます。

家賃が高いうちにローン完済してしまえば、30年後など家賃が低い時期でもキャッシュフローを確保可能です。

短期間返済のデメリット・リスク

その一方で、不動産投資ローンを短期間で返済する場合は、返済期間中のキャッシュフローが減る点に要注意です。この記事の冒頭で3,000万円を30年で返済する場合と20年で返済する場合とで返済額を比較しましたが、不動産投資において、4万2千円の経費増はとても大きな負担と言えます。

万一空室が発生した場合には、給与収入からの返済に迫られるため、毎月の返済額が大きいと、空室時の返済負担も大きいものです。空室が発生すると、返済不能状態に陥ってしまう可能性もあります。

なお、不動産投資で空室の原因となるのは、入居者が見つからないケースに限りません。例えば地震や台風などの災害にあった場合は、建物や設備が破損することも考えられます。破損が起きた場合は、修繕が完了するまで入居者を募集できません。

修繕期間中にもローン返済は必要です。家賃が入ってこない状況で修繕が発生すると、ローン返済は特に大きな負担になります。

長期間返済のメリット

不動産投資ローンを長期間で返済する最大のメリットは、返済期間中のキャッシュフローを確保しやすいことです。例えば物件購入時に返済期間30年のローンを利用し、20年経過時点で物件を売却して繰上げ返済すれば、毎月のキャッシュフローを確保しつつ支払利息も抑制できます。

なお、不動産投資では運用年数が経過すれば、赤字運用になるタイミングが訪れます。収支が赤字になるタイミングのことを「デットクロス」と呼びます。不動産投資で利益を上げるためには、デットクロスの時期を迎える前に物件を売却して、赤字を出さないことが重要です。

物件購入前の時点でデットクロスの時期を見極めつつ、長期間返済の前提で不動産投資ローンを利用し、物件の売却と同時に一括返済するのが、最も合理的な投資手法と言えます。

 

長期間返済のデメリット・リスク

将来的に物件を売却しない前提であれば、長期の返済期間はメリットが少ないものです。支払利息の総額が増えるため、物件運用の経費総額も増えることになります。また、経費が多い分だけ、デットクロスのタイミングも早まる点に要注意です。

赤字運用になったために物件を売却したいと思っても、築年数が大幅に経過した物件は、年数が経過した分だけ価値が下がってしまいます。物件によっては、赤字運用になってから売却を検討したものの、ローンを完済できないリスクも否めません。不動産投資ローンの返済期間は、自らの投資目的と照合して検討することが重要です。

まとめ

不動産投資ローンは返済期間によって毎月の返済額が大きく変わります。また、ローン返済は、不動産投資にかかる経費の中でも大きなウエイトを占める点に要注意です。返済期間が短くなると、毎月の返済額が大きくなるためキャッシュフローを圧迫します。

家賃収入を老後の年金代わりにしたい場合などは、返済期間を短期に設定するのも有効な戦略です。不動産は築年数が経過すると家賃が下がりますが、ローンを完済していれば、キャッシュフローを出しやすくなります。

その一方で、返済期間を長期間に設定して毎月の返済額を抑制し、デットクロスが来る前に物件を売りぬける戦略も有効です。この戦略であれば、計画的にキャッシュフローを確保できます。

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