本に学ぶマンション投資

収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則

収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則

藤原正明 (著)

2021年4月23日発行

近年、老後の年金対策など資産形成が注目を集める中では、不動産投資に興味を持つ人も増えています。しかし、知識不足から毎月赤字が発生する物件に投資している人や、空室の発生によってローン返済に行き詰まるなどの失敗が後を断ちません。

不動産投資は、リスクを抑制しながら長期安定的に収益をあげられる資産形成です。また、収益を上げるための成功法則があります。この記事では、物件と不動産会社の選び方に絞って、不動産投資を成功させるために重要なポイントを解説します。

不動産投資の失敗と成功について理解する

不動産かどうかを問わず、投資というと失敗した場合には大きな損をするというイメージを持つ人も多いのでしょう。しかし、不動産投資における失敗および成功とは具体的に何を指すのか、明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。不動産投資における失敗と成功について解説します。

不動産投資に失敗する人の共通点

FXや株式投資など金融投資と比較すると、不動産投資はローリスクな投資法と言われています。しかし、ローリスクであるにも関わらず、空室によるローン返済の破綻など不動産投資の失敗例は少なくありません。

不動産投資に失敗してしまう人の共通点としてあげられるポイントは、初期設定を間違えていることです。初期設定とは、例えば購入する物件の種別や融資戦略などのことを指します。

また、知識不足が失敗につながった事例も少なくありません。例えば、サブリースによる失敗例には、30年間の賃料保証を宣伝している物件も多くありました。しかし、不動産投資のサブリースでは、投資家に支払われる保証賃料は、不動産業者が得ている家賃収入を原資としています。

30年間家賃が下がらない物件というのは、東京都内の一部エリアに立地するなど、非常に限られているのが現実です。不動産投資に関する多少の知識があれば、たとえサブリースであっても、築年数の経過とともに保証賃料が切り下げられることは理解できます。

不動産投資による失敗の大半は、知識武装によって回避可能です。先に解説した初期設定についても、知識をつければ現実的で正しい設定が可能になります。

不動産投資は何をもって成功とされるのか

一般的には、不動産投資の成功というと「投資規模の拡大」や「大きな賃料収入の獲得」などがイメージされます。その一方で、著者が考える不動産投資の成功は「安定収入源と資産の形成」です。

著者の言う「安定収入源」とは単純に毎月家賃収入が入ってくることではなく、どんな不測の事態が起こったとしても、安定的に得られる収入のことです。

不動産投資にはローンを利用するのが王道ですが、可能な限り借入返済を進めることで、純資産を手元に増やしていくのが理想的と言えます。純資産の拡大こそが最終的な目標であり、不動産投資の成功と言えるでしょう。

投資用物件の選び方

これから不動産投資を始めようとしている人の中には、どんな物件が自分に合っているのかわからないという悩みを持つ人も多いものです。不動産投資で物件を選ぶにあたって着目すべきポイントについて解説します。

不動産投資は初期設定が最重要

不動産投資を成功させるために最重要なポイントは初期設定です。例えば物件を選ぶ際には表面利回りだけではなく、最終的な手残りとなるキャッシュフローに着目する必要があります。

不動産投資の収益を安定させるためには、複数の物件を保有することも必要です。1戸しか保有していない状況では、保有住戸で空室が発生すると即赤字経営になってしまいます。

保有物件数を増やしていくためには、複数の不動産投資ローンを利用することが必要です。金融機関によって審査基準は異なるものの、すでに保有している物件のキャッシュフローを確認する金融機関は少なくありません。

キャッシュフローが出ない物件を購入してしまうと、投資規模を拡大したいと考えても、早々に行き詰ってしまいます。

イールドギャップに着目する

イールドギャップとは、多くの書籍やブログでは「物件の表面利回りと借入金利との差」と解説されています。しかし、ローンを利用する場合に金融機関から提示される条件としては、返済期間も含まれているため、返済期間も考慮した試算が必要です。

正確にイールドギャップを計算するためには、総収益率およびローン定数Kという指標を用います。ローン定数Kとは、「総借入金額に対して1年間でどの程度の割合で元利返済しているか」を示すものです。

総収益率=NOI÷(物件購入額+物件購入時の諸費用)
ローン定数K=(返済元本+支払金利総額)÷総借入金額(残高)
イールドギャップ=総収益率−ローン定数K

なお、NOIについては、毎月の家賃収入から全ての経費および税金を差し引いて計算します。

イールドギャップを理解するためには、不動産投資そのものは事業であり、融資元の金融機関はパートナー企業と捉えるのも有効です。

ローンという形で出資してもらった金融機関に対し、金利という利益配分をするために、配分比率を決めるのがイールドギャップということになります。

なお、不動産投資ローンの融資条件などは時期によって変化します。都度目安は変化するものの、2021年時点では新築物件および中古RC造の物件で1.0%〜1.5%、その他構造の中古物件では1.5%〜2.0%を目安とするのが適当です。

物件購入の前に必ず現地調査をする

投資する物件を選ぶ上では、机上のシミュレーション結果が良くても、必ずしも成功するとは限りません。机上の物件比較で候補物件を絞り込んだら現地調査も必要です。物件の現地調査で確認するポイントとしては、以下の内容が挙げられます。

・最寄駅からの距離やスーパーマーケットなどの有無
・幅員4m以上の道路に接しているか、土地の形状はどのようなものか
・外壁の劣化状況や法定点検が必要な設備などの有無

一棟もの物件のほうが資産を拡大できる

投資用物件は、大きく区分マンションと一棟もの物件に分けられます。区分マンションはNOIが少ないことから、著者が勧めているのは一棟もの物件です。

また、区分マンションは投資規模の拡大にあまり向いていません。金融機関はローン審査の際に、不動産賃貸事業を経営していく上で実績をどれほど持っているのか確認します。しかし、例えばワンルームマンションを1部屋所有して管理委託しているなどの場合は、賃貸経営の実績として評価されることが少ないものです。

申込者の年収など属性に頼ったローンはいずれ手詰まりを迎えるため、家賃収入を大きくしたいのであれば、一棟もの物件のほうが適格です。

不動産会社の選び方

不動産投資を成功させるためには、物件選びと同じくらい不動産会社の見極めも重要です。不動産会社を選ぶポイントについて解説します。

営業マンは必ずしも不動産投資のプロではない

例えば新築ワンルームマンションを建築・販売している不動産会社は多いものの、実際に新築ワンルームマンションに投資している営業マンはほとんどいません。

不動産投資のノウハウと不動産会社で求められる知識・経験は別ものです。不動産に関する知識があっても、必ずしも物件を見る目があるとは限りません。

税務関連の知識についても、不動産経営における確定申告などの実体験がない限り、不動産投資家とは税金に対する意識に差がつきます。不動産会社を選ぶ際には、会社や担当者がどれほど不動産投資の経験を持っているのか、確認することが重要です。

「売って終わり」の不動産会社からは買わない

投資用不動産を取り扱っている不動産会社の中には、販売しかしていない不動産会社もあります。そういった不動産会社にとっては、とりあえず物件が売れれば、その物件が実際に収益を出せるかどうかは関係ありません。

また、販売しかしていない不動産会社では完全歩合給の給料体系をとっているところも多いものです。完全歩合給の不動産会社では、営業マンがインセンティブ欲しさに売れることを優先する可能性も高くなります。

一方で、物件売却後の賃貸管理まで請け負っている不動産会社では、空室が発生する可能性も高い物件を取り扱うことは少ないものです。賃貸運用が厳しい物件を販売すると、後々自社の首を絞めることになります。

投資用不動産を購入する際には、物件販売後の賃貸管理まで請け負っている不動産会社を選ぶことが重要です。

まとめ

不動産投資で成功するためには、安定収入源の確保と資産の形成を意識することが重要です。また、失敗する人に共通する特徴としては知識不足が挙げられます。

実際に物件を選ぶ際には、表面利回りにとらわれずキャッシュフローやイールドギャップといった指標に着目することが重要です。そのほか、不動産会社については、物件販売後の管理まで請け負っている実績豊富な会社を選ぶと失敗の可能性を下げられます。



収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則

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2021年4月23日発行

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監修者プロフィール

  • 人物

    小川 進一

  • 氏名

    小川 進一

  • 保有資格

    • ・(公認)不動産コンサルティングマスター

    • ・相続対策専門士

    • ・不動産エバリュエーション専門士

    • ・宅地建物取引士

    • ・賃貸不動産経営管理士

    • ・定期借地借家プランナー

  • プロフィール

    不動産一筋35年!成約件数述べ5,000件以上。
    自身も都内に複数所有している実践大家。

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