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手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資

手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資

玉川 陽介 (著)

2011年11月11日発行

不動産投資の知識として、表面利回りだけではなくキャッシュフローを見て物件を判断することが重要というものがあります。これは決して間違っていませんが、キャッシュフローと併せてIRRという指標を見ることも、不動産投資で失敗しないための対策として有効です。

IRRを算出することで投資用物件が持つ真の収益性を判断できれば、例え元手が少なくても不動産投資を成功させることができます。この記事では、IRRという指標が持つ特徴や物件の購入時期などについて解説します。

表面利回りではなくIRRを見る

自己資金は少ないけれど、しがらみなく自由に意思決定できる個人投資家が取るべき方針及び、物件を判断するために重要な指標となるIRRについて解説します。

個人投資家が取るべき方針

不動産投資の動機は人によって様々です。しかし、個人投資家が不動産投資を検討する純粋な目的として最も多いのは、投下できる自己資金に対してできる限りのリターンを上げるということでしょう。

この目的を掲げた場合に、個人投資家が取るべき不動産投資の方針は主に以下の3つになります。

  • 不労所得を得ることで本業のサラリーマン業が不安定な時にも経済的な安定を得る
  • 景気が良くなった時には物件を売却して売却益を得る
  • 物件購入から売却に至るまでの全期間を見越して正確な利回りを計算する

1点目に関しては、賃料収入・減価償却・税金などすべての収支について把握したうえで、手残りの出る物件を購入することが不動産投資の大前提となります。

2点目に関しては、低金利で利回りが高くなりやすい景気の低迷期に物件を購入することが必要です。不動産投資の利回りが他の金融投資商品などと比較して明らかに高くなった時期に物件を売却します。決して不動産バブルの崩壊に巻き込まれないことが重要です。

3点目に関しては、表面利回りだけではその物件が持つ本当の収益力を推し量れない点に留意する必要があります。1ヶ月や1年など一定期間に限られた利回りにとらわれるのではなく、物件保有期間全体の収益性を計算することが重要です。

なお、不動産投資の手残りとなるキャッシュフローを見極めることは重要ですが、過去の資料だけを判断材料としてキャッシュフローを計算するのは危険です。例えば好景気の時に入った入居者が契約を継続している場合などは、現在の賃料相場と比較して高い家賃を払っていることもあります。

そのほか、ローンを完済するまでは収益性が低くても我慢して返済を続け、30年などかけてローンを完済した後に悠々自適の生活が待っていると思っている人もいます。必ずしも家賃収入だけでローンを返済する必要はなく、物件の売却によってローンを返済するという考え方も必要です。

IRRとは

不動産投資の物件を判断する上で、本当に気を付けて判断するべきポイントは以下の3点です。

  • 投下した資金がいくらの利益を生み出しているか
  • 投資期間全体で見たときに本当に利益が出ているのか
  • 債権や株式と比較して不動産投資は本当に有利なのか

これらを総合的に判断するためには、既に解説したように一定期間に限られた収益を判断する指標ではなく、投資期間全体の収益を計算する必要があります。投資期間全体の収益を判断するために有効な指標がIRRです。

IRRとは「Internal Rate of Return」の略で、日本語では「内部収益率」と訳します。簡単に解説すると、その物件は投下した自己資金に対してどの程度の利益を生み出しているのかという指標です。

IRRを算出するためには、小難しい計算式を覚える必要はなく、表計算ソフトのEXCELで数式を当てはめれば簡単に計算できます。ただし、IRRを正確に計算するためには、物件購入時から売却時までの全期間にわたり、収入と支出を隅々まで洗い出す必要があります。

実際の必要項目を挙げると膨大な量になるためここでは割愛しますが、本書を参照するか不動産業者に相談するなどして確認してみてください。

なお、IRRの算出に当たって1点だけ要注意のポイントは、ハイリスクな物件ほどIRRも高い数字が算出されやすいということです。不動産投資のリスクは数字だけで判断することが難しいため、物件選びで失敗しないためにはIRRの計算とともに定性的な判断も必要になります。

個人投資家に適した物件とは

個人投資家が物件を選ぶ上で指標とすべきポイントは、既に解説した通りIRRです。しかし、IRRを見るだけでは判断できないポイントもあります。また、物件の買い時と購入すべき物件の種類などについて悩む人は多いのではないでしょうか。購入時期の見極めと買うべき物件の特徴などについて解説します。

物件を買うべき時期

不動産投資の世界では「良い物件は不況時でも値下がりせずに売れる」と言われます。しかし、良い物件が経済の状況と全く無関係に高く売れるかというと断言はできません。また、物件価格が高騰してバブル化した市況の中で物件を購入したのでは、売却益を出すのが難しくなります。

物件の購入時期を見極めるために重要なポイントは、とにかく不動産業界の市況に敏感になることです。不動産業界の市況は経済全体の市況から半年遅れて変化すると言われており、これは間違っていません。

物件の売却益を出すためには、できるだけ市況が良くない時期に購入し、次に状況が悪くなる前に売却することが重要です。

買うべき物件の特徴

不動産投資に関する本を読むと、「本当に良い物件の情報は不動産業者が懇意にしている顧客のもとへ流れるため、一般的な投資家の目には入らない」と書かれているものが少なくありません。

しかし、不動産業者がいう「良い物件」は本当に投資家にとって良い物件なのか、判断することが重要です。不動産業者が言う良い物件とは、以下3つの条件を満たしていることが大半です。

  • 東京都内の都心5区や城南エリアなど人気のあるエリアに立地している
  • 物件価格が1億円以下
  • 投資用物件の情報サイトに情報掲載されていない

こうした物件は、一言でいうと投資家からの人気が高く不動産業者が売りやすい物件です。不動産業者から見て売りやすい物件が、必ずしも投資家にとっても良い物件とは限りません。

特に、東京都内中心部では不動産市場が成熟しきっているために、大幅に値上がりする物件はごくわずかです。また、都心部では路線価よりも実勢価格の方が高いため、銀行からの評価を得づらく融資の利用難易度が高くなります。

これらのバランスを考慮すると、東京都内であれば山手線圏内まで30分以内で行ける上に、非木造で築20年から40年までの物件が適切です。

山手線圏内まで電車で30分以内の距離であれば、都心よりも価格のバランスが取れており、ローンの利用に関しても心配がありません。また、家賃の下落ペースを考慮すると、RC造または鉄骨造などの物件は、築20年以降40年目までほとんど家賃が下がらないため、安定した収益を上げられます。

まとめ

手持ち200万円という金額は、不動産投資の世界において決して大きな金額ではありません。しかし、一般的に200万円という金額が小さいかといえば、決してそういうわけでもありません。

不動産投資において失敗する可能性を少しでも減らすためには、事実に基づいた判断をすることが重要です。事実に基づいた判断としてIRRを検証することは、元手を無駄にしないための対策となります。


【関連リンク】その他の本はこちらからご確認ください。



手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資

手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資

玉川 陽介 (著)

2011年11月11日発行

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監修者プロフィール

  • 人物

    小川 進一

  • 氏名

    小川 進一

  • 保有資格

    • ・(公認)不動産コンサルティングマスター

    • ・相続対策専門士

    • ・不動産エバリュエーション専門士

    • ・宅地建物取引士

    • ・賃貸不動産経営管理士

    • ・定期借地借家プランナー

  • プロフィール

    不動産一筋35年!成約件数述べ5,000件以上。
    自身も都内に複数所有している実践大家。

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