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速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意

速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意

新川 義忠 (著)

2021年7月1日発行

2021年現在では、コロナによる経済不振もあり、資産形成の1種として不動産投資を検討する人が増えています。また、サラリーマン投資家などは物件を買うことがゴールになっているのが実態です。最終的な物件の売却まで見越している人は少数派と言えます。

物件の売却を想定できない人の多くは、中古不動産を購入額より高く売ることはできない、または投資用の中古不動産は売れないと考えているのではないでしょうか。

しかし、10年間で家賃収入をしっかり得られれば、売却額が下がったとしても最終的な利益がプラスに落ち着くことは少なくありません。ポイントは確実に物件売却を成功させることです。

この記事では、投資用物件を売却する上で、物件オーナーが最低限知っておくべき知識について解説します。

不動産売却で目指すのは「ぼろ儲け」ではない

投資用不動産の売却について知識をつける上で抑えておくべき前提は、必ずしも物件の売却によって「ぼろ儲け」を目指すべきではないということです。

過度な期待をすべきでない理由

期待しすぎてはいけない理由は2つあります。1つ目は「とにかく高値で売ること」に執心していると、結果的に売り時を逃してしまうことです。物件の売却額には不動産価格の相場が影響するものの、相場の予測は専門家でも必ず的中させられるわけではありません。

また、よほど良い物件でない限り、投資用物件の売却には数ヶ月以上の時間がかかることもめずらしくありません。「今よりもっと高くなるのではないか」という心理が働くと、結果的に売り時を逃してしまうことになります。

2つ目の理由は売却期間が長期化する可能性があることです。売り時を逃すと売り出し期間だけが伸びていきます。なかなか売れていない物件には「売れない理由があるのではないか」と思われて、買手からより一層敬遠される悪循環に陥りかねません。

重要なポイントは、周辺相場に合わせた価格で売却することです。物件の購入価格が当時の相場通りだったとしても、ローンを滞りなく返済できていれば、手残りが出る確率は高くなります。

買手のニーズと物件の状態を把握する

投資用物件を売ると決めたら最初にすべきことは、買手のニーズを把握したうえで、自分の物件をニーズに合わせていくことです。物件売却の事前準備について解説していきます。

買手が買いたいと思う物件とは

「買手のニーズ」と言うと、投資用物件を売却しようとしている人は、物件購入の手順を踏んだことがあるので「分かりきったことを」と思うかもしれません。

しかし、大半の場合は買手のニーズと売手の希望とは合致しないため、物件を売却するときはどうしても自分の事情を優先してしまいがちです。具体的には以下のポイントを満たしている物件が、買手のニーズを満たす物件と考えられます。

  • 売出価格が周辺相場と合致しているまたは周辺相場よりも安い
  • 満室稼働している
  • 建物や設備がきれいな状態に維持されている
  • 住戸内がリフォームされている

物件売却を確実に成功させるためには、売り出している物件を上記の条件に合致させていくことが必要です。

把握すべき具体的な状況

買手のニーズ把握と同様に、物件売却後の状況を整理するため、売り出す物件の具体的な状況確認も重要です。重要なポイントは以下のようなものです。

  • 物件の築年数と所有期間
  • 詳細な稼働状況
  • 修繕箇所の有無
  • 物件の収支状況及びローンの残債

物件の築年数については、例えば昭和時代に建築された木造物件は、耐震基準の問題などもあり特に人気が低いため、早めに物件の売却活動を始めることが必要になります。また、所有期間は売却完了後に納税する譲渡所得税に関わります。

稼働状況については、満室稼働中の物件は特に、早期に売却完了できる可能性も高いものです。売却の検討時点で空室があるのならば、入居者を入れてから売却活動を始めることをお勧めします。

修繕を要する箇所については、修繕が完了している方が早期高値売却の可能性が上がるものの、高額な費用を要する場合はそのまま売り出した方が良いこともあります。

ローン返済中の物件を売却する場合は、売却完了後にローンの一括返済が必要です。売却額が残債を大幅に下回るのであれば、そもそも売却を取りやめるか、返済資金を用意する必要があります。

不動産会社を選ぶときのポイント

投資用物件を売却するときも、物件購入時と同様に不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。しかし、不動産会社をどうやって選べばよいかわからないという人もいるのではないでしょうか。物件売却時に不動産会社を選ぶときのポイントについて解説します。

得意分野は何なのか

不動産会社を比較検討する際には、各不動産会社の得意分野について確認することが重要です。

大きな利益を出している不動産投資家の中には、特定の物件種別に絞って集中的に物件を買い集めている人も少なくありません。例えば区分マンションしか運用していない、あるいは一棟アパートしか運用していないなどといった具合です。

不動産投資家と同様に、不動産会社にも得意分野と不得意分野とがあります。例えば区分マンションを売却するのであれば、区分マンションの売却実績を豊富に持つ不動産会社の方が、早期に売却できる確率が高くなります。

不動産投資家に近い場所で営業している不動産会社を選ぶ

不動産会社を選ぶ上では、必ずしも物件が立地しているエリアの地元業者である必要はありません。不動産会社の拠点と物件とが近いかどうかよりも、物件の買手に近い位置で営業しているかどうかで判断することが重要です。

このため、自分が売却する物件の買手はどんな人で、買手はどんなところに多いのかを考慮する必要があります。不動産投資家が多いのはどこかという観点で考えると、第1候補は首都圏で営業している不動産会社です。

ただし、例えば500万円の物件など安い物件を売却する場合には、物件に近い場所で営業している不動産会社に依頼せざるを得ないこともあります。仲介手数料が安い遠方の物件を、必ずしも不動産会社が仲介してくれるとは限らないからです。

不動産投資に融資する金融機関とつながりがあるか

投資用不動産を売却する上では、買手が金融機関から融資を受けられるかどうかが大きなポイントになります。大半の不動産投資家は物件購入時に融資を利用するからです。

不正融資問題が明るみに出て以降、不動産投資に対する金融機関の姿勢は厳しくなったと言われています。しかし、融資先の開拓に難を抱える地方の金融機関が不動産投資に融資することはめずらしくありません。

その一方で、金融機関の融資に関する情報は、一部の不動産会社しか握っていないこともあります。自分が売却する物件に融資する金融機関とつながりを持っているかどうかも、不動産会社を選ぶ上では重要な視点です。

顧客リストをどの程度持っているのか

インターネットには様々な不動産の情報サイトがあり、例えば実需の不動産を売却する場合は、SUUMOなどの不動産情報サイトに広告を掲載することもめずらしくありません。

投資用不動産の場合にも、健美家や楽待といった不動産の情報サイトがあります。しかし、投資用不動産を取扱う不動産会社は、必ずしも投資用不動産の情報サイトに広告を掲載するとは限りません。

各不動産会社は独自にメルマガの送付リストなどを持っており、新しい物件の情報が入った場合には、まず自社が抱えている見込客へ情報を流します。

見込客の数が多いほど物件を早期売却できる可能性も高まるため、不動産会社を選ぶ上では見込客のリストをどの程度持っているのかも重要なポイントです。

まとめ

投資用不動産の売却にあたっては、必ずしも高値売却だけにこだわらないことが重要です。売却額にこだわってしまうと、結果的に売り時を逃したり売却期間が長期化したりする原因になります。

また、物件の売却活動を始める前に、投資用物件の買手が持つニーズを把握するとともに、売却する物件の状況を整理することが重要です。

仲介を依頼する不動産会社を選ぶにあたっては、不動産投資家に近い場所で営業しているかどうか、顧客リストをどの程度持っているかなどを比較することが、売却成功の近道です。



速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意

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新川 義忠 (著)

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監修者プロフィール

  • 人物

    小川 進一

  • 氏名

    小川 進一

  • 保有資格

    • ・(公認)不動産コンサルティングマスター

    • ・相続対策専門士

    • ・不動産エバリュエーション専門士

    • ・宅地建物取引士

    • ・賃貸不動産経営管理士

    • ・定期借地借家プランナー

  • プロフィール

    不動産一筋35年!成約件数述べ5,000件以上。
    自身も都内に複数所有している実践大家。

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